はやく人間になりたい

プライベートな時間の記録。タイトルは適当。

今走の4角通過順位1位の馬を買い続けた場合の期待値(2)

前記事では、今走の4角通過順位1位の馬を外すことなく予想できれば、
単勝複勝期待値が100円を超えることを示した上で、

今回のレースで4角通過順位1位で通過する馬を抽出するのは簡単なんだろうか、
という疑問を投げかけてみました。

 

今記事では、この検証を少しだけ進めてみようと思います。

 

まず、今走4角通過順位1位だった馬の前走の4角通過順位を調べてみました。
次の通りの結果となりました。

 

 (表1) 今走通過順位1位だった馬の前走の4角通過順位の割合

前走4角順位 割合
1 29.21%
2 19.72%
3 10.72%
4 7.52%
5 6.05%
6 4.56%
7 4.37%
8 3.62%
9 2.91%
10 2.71%
11 2.17%
12 1.75%
13 1.68%
14 1.18%
15 0.93%
16 0.67%
17 0.14%
18 0.09%

 ※対象レースは、2010年1月1日〜2018年12月31日のレースのうち、
 4角通過順位が記録されているレースについてカウント

 

これは、今走が4角通過順位1位になる馬は、
必ずしも前走も4角通過順位1位であるというわけではない、
ということです。

言われてみれば、当たり前の感じもします。

 

しかし、前走4角通過順位が1〜3位の割合を合算しても50%程度。。。

単に前走4角通過順位が1位の馬だけをカバーしていれば良い
という感じでもなさそうです。

 

次に、前走だけでなく前々走の4角通過順位別についても
見てみることにします。

以下の(表2)を見てください。

 

(表2)  今走4角通過順位1位だった馬の前走・前々走の4角通過順位の割合

  前々走
   

12.1% 10.0% 4.1%
11.4% 21.1% 10.8%
5.8% 12.0% 12.7%

 

ここで、逃, 先, 他 を次のように定義しています。

 

 逃:4角の通過順位が1位

 先:4角の通過順位が2〜5位

 他:4角の通過順位が6位以下 or 競争中止, 除外

 

 

この結果からわかることは、やはり今走で4角通過順位を1位で通過する馬は、

前走・前々走とも必ずしも4角1位で通過するようなタイプではない馬の方が

多いということです。

 

うーむ、4角の通過順位というのも、簡単に予想できそうで
案外上手く予想できなさそうなもんですね。

 

 

次に、今走4角通過順位が1位だった馬を買い続ける条件の下で
前走および前々走の4角通過順位別に単複の期待値, 勝率を出してみたものを
それぞれ(表3)(表4)に示します。

 

(表3)  今走4角通過順位1位だった馬の前走・前々走の4角通過順位別の期待値

    前々走
    単勝 複勝
   

138.4 138.4 179.9 115.6 125.2 144.9
148.3 210.2 291.5 133.0 151.6 191.3
161.8 313.6 430.8 129.3 190.0 271.1

 
 (表4)  今走4角通過順位1位だった馬の前走・前々走の4角通過順位別の勝率 

    前々走
    単勝 複勝
   

20.8% 22.6% 19.9% 44.1% 48.8% 44.2%
20.4% 26.0% 23.6% 44.5% 54.0% 50.4%
20.4% 21.4% 18.8% 43.4% 45.6% 41.1%

 

これを見ると、前走, 前々走とも4角通過順位が1位だった馬(つまり逃げ馬)
を狙うよりも、それ以外の馬の方が期待値が高めです。

これは「今走4角通過順位1位の馬」を当て続ければ期待値が200円を超える
という事実はよく知られた事実だったとしても、
前走や前々走を逃げた馬だけを狙うのでは、皆と同じ考えに至ってしまうので
オイしくない、ということです。

 

まだ調べてはいませんが、前走と前々走は逃げたとしても、
今走は逃げる(逃げられる)とは限りません。

そうなると、今走4角通過順位1位の馬を当て続けることは難しく、
期待値も(表3)にあるような138円も確保することはできないことが
考えられます。

 

狙うならば、前走, 前々走では逃げなかった馬で、今回逃げると思われる馬が
分かりやすいレースということか?

 

それにしても、なぜこういう前走まで逃げ馬でなかった馬が
今走逃げるなんていう現象が起こってしまうのか。

 

考えられることは、

  • 前走や前々走では他にも逃げ馬がいたので、その馬が逃げて自身は2〜3位を走っていた。
  • 脚質変更をかけた。

といったところでしょうか。

また、2つ目の「脚質変更」をかける背景としては、

  • 騎手が変わった
  • 成績が思わしくなかった
  • 成長を促すために、走り方のバリエーションを馬に覚えさせたい

ということが考えられます。

これはこれで、掘り下げて検証してみる価値がありそうです。

 

次回は、これらのうちのどれかについて掘り下げてみたいと思います。